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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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4-4-2 個人の食事改善を目的とした活用
4-4-2-1 基本的概念
個人の食事改善を目的とした食事摂取基準の活用の基本的概念を図 11 に示す。
摂取量推定を行い、食事摂取基準と比較して個人の摂取量から摂取不足や過剰摂取の可能性等を検
討する。その結果に基づいて、摂取不足や過剰摂取を防ぎ、生活習慣病等の発症予防のための適切な
エネルギーや栄養素の摂取量について目標とする値を提案し、食事改善の計画及び実施につなげる。
また、目標とする BMI や栄養素摂取量に近づけるためには、料理・食物の量やバランス、身体活動
量の増加に関する具体的な情報の提供、効果的なツールの開発等、個人の食事改善を実現するための
栄養教育の企画や実施、検証も併せて行うこととなる。
〔食事評価〕

〔食事改善の計画と実施〕

個人の摂取量と食事摂取基準の指標
から、摂取不足や過剰摂取の可能性等
を推定

摂取不足や過剰摂取を防ぎ、生活習慣病等の予防
につながる適切なエネルギーや栄養素の摂取量に
ついて目標とする値を提案
栄養教育の企画と実施、検証
(目標とする値に近づけるための、料理・食物
の量やバランス、身体活動量の増加に関する
具体的な情報の提供や効果的ツールの開発等)

図 11 食事改善(個人)を目的とした食事摂取基準の活用の基本的概念
4-4-2-2 食事評価
個人の食事改善を目的とする、食事摂取基準を活用した食事評価の概要を図 12 に示す。
栄養素摂取量の評価には摂取量推定による個人の摂取量を用いるが、個人が日々選択する食品は異
なり、食欲も違うなど、日々の摂取量に影響を及ぼす様々な要因が存在するため、個人の習慣的な摂
取量を把握することは困難である。このように、個人の摂取量は大きな測定誤差が含まれた値であり、
特に日間変動が大きく、個人の真の摂取量ではないことを理解する。
そうした数値の限界を理解した上で、摂取量と食事摂取基準の指標を比較して、食事評価を行う。
なお、エネルギー摂取量の評価は、エネルギー出納の正負を評価するものであり、その評価指標には
BMI 又は体重変化量を用いる。

[摂取量推定] 個人の摂取量

食事摂取基準の各指標で示されている値

BMI*
個人の摂取量には、大きな
測定誤差があり、特に日間
変動が大きいことを理解

*成人の場合

[食事評価]
〈エネルギー摂取の過不足の評価〉
BMI又は体重変化量を用いて評価

〈栄養素の摂取不足の評価〉
推定平均必要量、推奨量を用いて、栄養素の摂取不足の
可能性とその確率を推定

〈栄養素の過剰摂取の評価〉
耐容上限量を用いて、栄養素の過剰摂取の可能性の有無
を推定

〈生活習慣病等の予防を目的とした評価〉
目標量を用いて、生活習慣病等の予防の観点から評価

図 12 食事改善(個人)を目的とする食事摂取基準を活用した食事評価

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