よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (274 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

日本人を対象とした研究では、マグネシウム摂取と糖尿病発症の間には有意な関連は見られていな
い 142)。これは摂取レベルが低いことが原因の 1 つと考えられ、日本人を対象とした更なる研究が必
要と考えられる。2022 年に発表された中国での検討では、食事性マグネシウム摂取量が 280 mg/日未
満の場合、マグネシウム摂取量の増加に伴い、メタボリックシンドロームのリスクは有意に減少する
と報告されている 143)。しかし、糖尿病の予防に必要なマグネシウムの摂取量を明らかにするために
は、更なる研究の蓄積が必要である。
・慢性腎臓病
慢性腎臓病では、低マグネシウム血症(1.8 mg/dL 未満)を呈する患者は、死亡率が高く腎機能低下
速度が速いという報告がある 144)。特に糖尿病腎症の患者では血清マグネシウム値が低下しやすく、
そのような患者において腎機能低下速度が速い 145)。一般に、腎機能低下とともに血清マグネシウム
値は上昇するが、その閾値は科学的根拠がなく不明である。
3-3-2 目標量の策定方法
生活習慣病の発症予防のためのマグネシウムの目標量を算定するための科学的根拠は十分ではな
く、今回は設定しなかった。

4 生活習慣病の重症化予防
生活習慣病の重症化予防のためのマグネシウムの量を算定するための科学的根拠は十分ではなく、
今回は設定しなかった。

5 今後の課題
生活習慣病(高血圧、糖尿病)との関わりについて、継続して検討が必要である。

264