よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (261 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

報告から、1,600 mg/日は安全率を見込んだ平衡維持量と考えることができる。
平成 30・令和元年国民健康・栄養調査における日本人の成人のカリウム摂取量の中央値は、男性
2,042~2,613 mg/日、女性 1,726~2,402 mg/日であった。この値は、カリウム平衡を維持するのに十分
な摂取量である。75 歳以上の男性のカリウム摂取量の中央値は約 2,500 mg/日であり、現在の日本人
にとってカリウム摂取量 2,500 mg/日は無理のない摂取量であると考えられる。これを根拠に、男性で
は年齢区分にかかわらず目安量を 2,500 mg/日とした。女性は、男性とのエネルギー摂取量の違いを考
慮して、2,000 mg/日を目安量とした。
・小児(目安量)
小児については、成人の値(男性 2,500 mg/日、女性 2,000 mg/日)を基準として、18~29 歳の参照
体重と求めたい年齢の参照体重を用い、その体重比の 0.75 乗と成長因子を用いて推定する方法によ
り外挿し、目安量を算定した。
・乳児(目安量)
母乳中のカリウム濃度として 470 mg/L10,11)を採用し、0~5 か月児の基準哺乳量(0.78 L/日)12,13)を
乗じると、母乳からの摂取量は 367 mg/日となる。6~11 か月児では、母乳からのカリウム摂取量(249
mg/日(470 mg/L×0.53 L/日 14,15))と離乳食に由来するカリウム摂取量(492 mg/日)16)の合計(741 mg/
日)から丸め処理を行って、0~5 か月、6~11 か月児の目安量をそれぞれ 400 mg/日、700 mg/日と算
定した。
・妊婦(目安量)
妊娠期間中に胎児の組織を構築するためにカリウムが必要であり、この必要量を 12.5 g と推定した
報告がある 2)。これを 9 か月の間に必要とすると、1 日当たりの必要量は 46 mg/日となる。この量は
通常の食事で十分補えることから、非妊娠時以上にカリウムを摂取する必要はない。平成 30・令和元
年国民健康・栄養調査における非妊娠時、非授乳時の女性のカリウム摂取量の年齢区分調整済み中央
値は、1,852 mg/日である。一方、妊娠可能な年齢における非妊娠時の目安量は、2,000 mg/日である。
これらを考慮し、妊婦の目安量を 2,000 mg/日とした。
・授乳婦(目安量)
平成 30・令和元年国民健康・栄養調査では妊娠可能年齢の女性のカリウム摂取量の年齢区分調整済
み中央値は 1,852 mg/日であり、この値はカリウム平衡を維持するのに十分な摂取量であると考え、丸
め処理をし、目安量を 2,000 mg/日とした。

251