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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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小児の場合は、成長に利用される量、成長に伴って体内に蓄積される量を加味する必要がある。そ
こで、成長因子として、FAO/WHO/UNU(国際連合食糧農業機関・世界保健機関・国際連合大学)27)
とアメリカ・カナダの食事摂取基準 24)が採用している値を、日本人の食事摂取基準の年齢区分に合う
ように改変して用いた(表8)。
表8 推定平均必要量又は目安量の推定に用いた成長因子
年齢等

成長因子

6~11 か月

0.30

1~2 歳

0.30

3~14 歳

0.15

15~17 歳(男児)

0.15

15~17 歳(女児)

0

18 歳以上

0

6~11 か月児については、0~5 か月児の値から外挿する場合と、0~5 か月児と 1~2 歳の中間値を
採用する場合の 2 通りが主に考えられる。
0~5 か月児の食事摂取基準から外挿する場合には、
(6~11 か月児の参照体位の体重÷0~5 か月児の参照体位の体重)0.75
という式が提案されている 24)。ただし、この式では、0~5 か月児が成長途中であり、その食事摂取基
準の中に成長因子に帰する分が含まれていると考えられるため、成長因子は考慮しない。参照体重を
代入すると、男女それぞれ、(8.8÷6.3)0.75、(8.1÷5.9)0.75 となり、それぞれ 1.28、1.27 となる。こ
の式からは男女で微妙に異なる外挿値が得られるため、男女の外挿値の平均をとり、平均値を男女共
通の目安量として用いることにする。
これらの方法以外に、栄養素の特性や入手できる情報を考慮し、以下の方法で外挿した栄養素もあ
る。
・母乳からの栄養素の摂取量と、母乳以外からの摂取量に基づき算出
次の式を用いて算出した。
母乳中の栄養素濃度×哺乳量 + 母乳以外からの摂取量
・0~5 か月児の食事摂取基準から外挿した値と、18~29 歳の食事摂取基準から外挿した値から算出
2 つの方法による外挿値の平均値を目安量とする方法であり、水溶性ビタミンに用いた。具体的に
は、0~5 か月の目安量及び 18~29 歳の推奨量(又は目安量)それぞれから 6~11 か月の目安量算定
の基準となる値を算出。次に、男女ごとに求めた値を平均し、男女同一の値とした後、丸め処理をし
て男女共通の推定平均必要量又は目安量とした。なお、外挿はそれぞれ以下の方法で行った。
・0~5 か月児の目安量からの外挿
(0~5 か月児の目安量)×(6~11 か月児の参照体重/0~5か月児の参照体重)0.75
・18~29 歳の推奨量(又は目安量)からの外挿
〔18~29 歳の推奨量(又は目安量)〕×(6~11 か月児の参照体重/18~29 歳の参照体重)0.75
×(1+成長因子)
ただし、成長因子には、FAO/WHO/UNU とアメリカ・カナダの食事摂取基準が採用している値を参
考に、0.30 を用いた(表8)。

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