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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (257 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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一方、平成 30・令和元年国民健康・栄養調査の結果では食塩摂取量の中央値は 10.1 g/日となってい
る。このように食事記録からの食塩摂取量の推定値と、24 時間尿中ナトリウム排泄量からの食塩摂取
量の推定値には若干の乖離も見られるが、今回は前回同様に国民健康・栄養調査の結果を用いて目標
量を算定した。
なお、随時尿(スポット尿)を用いた食塩摂取量の推定も行われているが、信頼性に問題がある場
合もあることから、今回は採用しなかった。全米科学・工学・医学アカデミー8)や欧州食品安全機関
(EFSA)29)などでもスポット尿の取扱いについては慎重に検討しており、今後の検討課題とする。
そこで、これまでと同様に実施可能性を考慮し、WHO が推奨する 5 g/日と、平成 30・令和元年国
民健康・栄養調査における摂取量の中央値との中間値をとり、この値未満を成人の目標量とした(表
1)。
目標量=(5 g/日+現在の摂取量)÷2
ただし、成人期以降は目標量を高くする必要はないため、男性では 50~74 歳、女性では 30 歳以上
で値の平滑化を行った。
・小児(目標量)
2012 年の WHO のガイドライン 3)では、小児に対しては、成人の値(5 g/日未満)をエネルギー必
要量に応じて修正して用いることとしている。しかし、女子ではエネルギー必要量が少ないために、
算出される値が大きくなる。そのため、後述するカリウムと同様に、男女ともに参照体重を用いて外
挿した。
まず、WHO の提案する 5 g/日未満を、目標量算出のための参照値とした。次に、成人(18 歳以上
男女)における参照体重(58.6 kg)と性別及び年齢区分ごとの参照体重を用い、その体重比の 0.75 乗
を用いて体表面積を推定する方法により外挿し、性別及び年齢区分ごとに目標量を算定した。
具体的には、
5 g/日×(性別及び年齢区分ごとの参照体重 kg÷58.6 kg)0.75
とした。次に、この方法で算出された値と現在の摂取量の中央値(平成 30・令和元年国民健康・栄養
調査)の中間値を小児の目標とした。

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