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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (77 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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2-3-2 身体活動レベル
2-3-2-1 身体活動レベル
身体活動レベルは、
身体活動レベル(無名数又は kcal/kcal)=エネルギー消費量(kcal/日)÷基礎代謝量(kcal/日)
として求めるか、身体活動記録法によって得られる。
身体活動記録法によって得られるエネルギー消費量は、二重標識水法で得られたエネルギー消費量
よりも系統的に少なめに見積もられることが知られている。幼児・小児を対象とした 34 の研究をま
とめた結果によると、見積り誤差は -12 ± 9%(平均±標準偏差)(負の値は過小見積りであることを
示す)と報告されている 69)。そのため、身体活動記録法によって得られた身体活動レベルを食事摂取
基準で用いるのは適切でないと判断し、エネルギー消費量と基礎代謝量を測定し、両者から計算して
得られた値を用いることにした。
ところで、現在、実務現場において個人又は集団の身体活動レベルを測定できるのはまれである。
実際には担当者による推定の域を出ない。そのため、連続量で表現される身体活動レベルよりも、身
体活動レベルをいくつかの群(例えば「低い」「ふつう」「高い」の 3 群)に分けたカテゴリーを用
いる方が、活用の利便性の観点から、また、誤差をできるだけ少なく保つためにも望ましいと考えら
れる。
2-3-2-2 身体活動レベル(カテゴリー)
実測された身体活動レベルの報告を用いて、身体活動レベルを「低い」「ふつう」「高い」の 3 群
の身体活動レベル(カテゴリー)を設定し、成人、高齢者、小児に分けて身体活動レベル基準値を定
めた(表4)。
身体活動レベル(カテゴリー)が「高い」の人をそれ以外の身体活動レベル(カテゴリー)の者か
ら分けることは可能であるが、身体活動レベル(カテゴリー)が「ふつう」の人と「低い」の人を分
別することは難しいとの報告がある 70)。また、労働形態を中心に身体活動の種類を定性的に記し、代
表的な身体活動レベルの値をそれに与える試みも行われている 71)。いずれにしても、身体活動レベル
(カテゴリー)を用いる場合は、その測定精度の問題の存在と存在しうる誤差(誤分類)の可能性に
十分に留意しなければならない。
表4 年齢区分及び身体活動レベル(カテゴリー)別の身体活動レベル基準値(男女共通)
年齢(歳)

身体活動レベル(カテゴリー)
低い

ふつう

高い



1.35



3~5



1.45



6~7

1.35

1.55

1.75

8~9

1.40

1.60

1.80

10~11

1.45

1.65

1.85

12~14

1.50

1.70

1.90

15~17

1.55

1.75

1.95

18~29

1.50

1.75

2.00

30~49

1.50

1.75

2.00

50~64

1.50

1.75

2.00

65~74

1.50

1.70

1.90

75 以上

1.40

1.70



1~2

67