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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (81 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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エネルギー蓄積量は、参照体重から 1 日当たりの体重増加量を計算し、これと組織増加分のエネル
ギー密度 79)との積とした(表6)。
推定エネルギー必要量は乳児の月齢別(0~5 か月、6~8 か月、9~11 か月)に示した。なお、体重
変化が大きい 0~5 か月において、月齢区分の前半と後半で推定エネルギー必要量に大きな差がある
ことにも留意すべきである。
また、一般的に人工栄養児は、母乳栄養児よりもエネルギー消費量が多い 76)ことにも留意する必要
がある。なお、FAO/WHO/UNU は人工栄養児については、下記の回帰式でエネルギー消費量を推定で
きるとしている 77,78)。
エネルギー消費量(kcal/日)=82.6×体重(kg)-29.0

3-4 小児
成長期である小児(1~17 歳)では、身体活動に必要なエネルギーに加えて、組織合成に要するエ
ネルギーと組織増加分のエネルギー(エネルギー蓄積量)を余分に摂取する必要がある。そのうち、
組織の合成に消費されるエネルギーはエネルギー消費量の総量に含まれるため、付加量(kcal/日)は
エネルギー蓄積量(kcal/日)(表6)に等しい。
表6 成長を伴う組織増加分のエネルギー(エネルギー蓄積量)
性別

男性

女性
組織増加分

組織増加分

(kg)

(B)
体重
増加量
(kg/年)

(C)
エネルギ
ー密度
(kcal/g)

(C)
エネルギ
ー密度
(kcal/g)

(D)
エネルギー
蓄積量
(kcal/日)

0~5 (月)

6.3

9.4

4.4

115

5.9

8.4

5.0

115

6~8 (月)

8.4

4.2

1.5

15

7.8

3.7

1.8

20

9~11 (月)

9.1

2.5

2.7

20

8.4

2.4

2.3

15

1~2 (歳)

11.5

2.1

3.5

20

11.0

2.2

2.4

15

3~5 (歳)

16.5

2.1

1.5

10

16.1

2.2

2.0

10

6~7 (歳)

22.2

2.6

2.1

15

21.9

2.5

2.8

20

8~9 (歳)

28.0

3.4

2.5

25

27.4

3.6

3.2

30

10~11 (歳)

35.6

4.6

3.0

40

36.3

4.5

2.6

30

12~14 (歳)

49.0

4.5

1.5

20

47.5

3.0

3.0

25

15~17 (歳)

59.7

2.0

1.9

10

51.9

0.7

4.7

10

年齢等

(A)
参照体重

(D)
(A)
(B)
エネルギー 参照体重
体重
蓄積量
増加量
(kcal/日) (kg) (kg/年)

体重増加量(B)は、比例配分的な考え方により、参照体重(A)から以下のようにして計算した。
例:9~11 か月の女児における体重増加量(kg/年)
X =〔(9~11 か月(10.5 か月時)の参照体重)−(6~8 か月(7.5 か月時)の参照体重)〕/〔0.875(歳)−0.625(歳)〕+
〔(1~2 歳の参照体重)−(9~11 か月の参照体重)〕/〔2(歳)− 0.875(歳)〕
体重増加量=X /2
=〔(8.4−7.8)/0.25+(11.0−8.4)/1.125〕/2
≒2.4
組織増加分のエネルギー密度(C)は、アメリカ・カナダの食事摂取基準 80)より計算。
組織増加分のエネルギー蓄積量(D)は、組織増加量(B)と組織増加分のエネルギー密度(C)の積として求めた。
例:9~11 か月の女児における組織増加分のエネルギー(kcal/日)
=〔(2.4(kg/年)×1,000/365 日)〕×2.3(kcal/g)
=14.8 ≒15

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