「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html |
出典情報 | 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
「日本人の食事摂取基準(2025 年版)」策定検討会報告書は、総論と各論で構成される。総論では、
食事摂取基準で設定した指標及びその活用に関する基本的な事項を整理した。各論では「エネルギー・
栄養素」、「対象特性」及び「生活習慣病及び生活機能の維持・向上に係る疾患等とエネルギー・栄
養素との関連」の節から成る。
「エネルギー・栄養素」の節には、エネルギー及び各栄養素の各指標の値を定めるに当たっての定
義とその策定方法について示し、最新の知見や今後の改定に向けた課題も整理した。「対象特性」の
節には、妊婦・授乳婦、乳児・小児、高齢者の対象者別に、食事摂取基準の活用に当たって特に留意
すべき点について記述した。「生活習慣病及び生活機能の維持・向上に係る疾患等とエネルギー・栄
養素との関連」の節では、習慣的な栄養素等の摂取量が深く関連し、かつ、現在の日本人にとってそ
の発症予防と重症化予防が特に重要であると考えられる生活習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病・
慢性腎臓病)及び生活機能の維持・向上に係る疾患等(骨粗鬆症)について、エネルギー・栄養素摂
取との関連について整理している。今回の改定においては、本節で扱う疾患等の考え方を整理し、そ
れに合致する疾患等として骨粗鬆症を追加した。
食事摂取基準の活用に当たっては、エネルギー及び各栄養素の摂取量について設定された値だけで
なく、この「日本人の食事摂取基準(2025 年版)」策定検討会報告書で整理する策定の基本的事項や
策定の考え方、留意事項等を十分に理解することが重要である。
3 今後の食事摂取基準の在り方
我が国の食事摂取基準の改定も回を重ね、指標の考え方や栄養素ごとの策定方法が標準化されてき
た。今般の「日本人の食事摂取基準(2025 年度版)」の策定を通して、今後、より標準化された質の
高い見直しを行うための課題についても議論を行った。
その中で、これまで我が国の食事摂取基準については、厚生労働省が行政政策として検討会を設置
し、5 年ごとの改定を行ってきたが、社会背景の変化や科学的知見の集積状況等によっては、適切な
改定時機が異なる場合も想定される。加えて、今後も引き続き質の高い見直しを行うためには、最新
の科学的知見や諸外国の動向等の情報を常時確実に収集・検証することが前提である。必要な時機を
逸せずに見直し作業を行うための体制の検討及びその構築が急務であることが指摘された。
厚生労働省においては、本検討会で示された方向性を踏まえて、次回以降の改定に向けて、上記の
指摘について具体の検討が行われることを期待する。
ⅱ