「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (211 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html |
出典情報 | 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》 |
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・乳児(目安量)
0~5 か月の乳児の目安量は、母乳中の濃度(0.25 mg/L)54,55)に基準哺乳量(0.78 L/日)10,11)を乗じ
ると 0.195 mg/日となるため、丸め処理をして、0.2 mg/日とした。
6~11 か月児の目安量は、2 つの方法による外挿値の平均値とした。具体的には、0~5 か月児の目
安量及び 18~29 歳の推奨量それぞれから 6~11 か月児の目安量算定の基準となる値を算出した。次
に、男女ごとに求めた値を平均し、男女同一の値とした後、丸め処理を行って 0.3 mg/日を男女共通の
目安量とした。なお、外挿はそれぞれ以下の方法で行った。
・0~5 か月児の目安量からの外挿
(0~5 か月児の目安量)×(6~11 か月児の参照体重/0~5 か月児の参照体重)0.75
・18~29 歳の推奨量からの外挿
(18~29 歳の推奨量)×(6~11 か月児の参照体重/18~29 歳の参照体重)0.75×
(1+成長因子)
3-2 過剰摂取の回避
3-2-1 摂取源となる食品
通常の食品で、可食部 100 g 当たりのビタミンB6 含量が 1 mg を超える食品は存在しない。通常の
食品を摂取している人で、過剰摂取による健康障害が発現したとの報告は見当たらない。
3-2-2 耐容上限量の策定方法
・成人・高齢者・小児(耐容上限量)
PN 大量摂取時(数 g/日を数か月程度)には、感覚性ニューロパシーという明確な健康障害が観察
される 56)。この感覚性ニューロパシーを指標として耐容上限量を設定した。手根管症候群の患者 24
人(平均体重 70 kg)に PN を 100~300 mg/日を 4 か月投与したが、感覚神経障害は認められなかっ
たという報告がある 57)。この報告から、健康障害非発現量を 300 mg/日とした。体重の値(平均体重
70 kg)から体重 1 kg 当たりでは 4.3 mg/kg 体重/日となり、不確実性因子を 5 として、耐容上限量算
定の参照値を 0.86 mg/kg 体重/日とした。この値に各年齢区分の参照体重を乗じ、性別及び年齢区分ご
との耐容上限量を算出し、平滑化を行った。
・乳児(耐容上限量)
サプリメント等による摂取はないため、耐容上限量は設定しなかった。
・妊婦・授乳婦(耐容上限量)
十分な報告がないため、耐容上限量は設定しなかった。
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