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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (34 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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4 活用に関する基本的事項
4-1 活用の基本的考え方
健康な個人又は集団を対象として、健康の保持・増進、生活習慣病等の発症予防及び重症化予防の
ための食事改善に食事摂取基準を活用する場合は、PDCA サイクルに基づく活用を基本とする。その
概要を図5に示す。まず、摂取量推定(個人あるいは集団を対象とした、各種食事調査の実施による
摂取量の把握を指す)によりエネルギー・栄養素の摂取量を推定し、それを食事摂取基準の各種指標
と比較して食事評価(ここではエネルギー及び各栄養素の摂取状況の評価と定義する)を行う。食事
評価に基づき、食事改善計画の立案・食事改善を実施し、それらの検証を行う。検証を行う際には、
再度摂取量推定を実施し、食事評価を行う。検証結果を踏まえ、計画や実施の内容を改善する。

食事評価
摂取量推定

Plan(計画)
エネルギー・栄養素
の摂取量が適切かど
うかを評価する

食事評価に基づき、エ
ネルギー・栄養素摂取
量の目指すべき値を決
定し、計画を立案する

Act(改善)
検証結果に基づき、
計画を改善する

Do(実施)
Check(検証)

計画を実施する

エネルギー・栄養素摂取
量が計画どおりの値に
なっているか、その値が
妥当か、評価、検証する

食事評価

図5 食事摂取基準の活用と PDCA サイクル

4-2 食事評価と留意点
4-2-1 食事評価における摂取量推定と食事摂取基準の活用
食事評価は、摂取量推定によって得られる摂取量と食事摂取基準の各指標で示されている値を比較
することで行うことができる。ただし、エネルギー摂取量の過不足の評価には、BMI 又は体重変化量
を用いる。
摂取量推定によって得られる摂取量には必ず測定誤差が伴う。このため、摂取量推定のために実施
する食事調査について、より高い調査精度を確保するため、調査方法の標準化や精度管理に十分配慮
するとともに、食事調査の測定誤差の種類とその特徴・程度を知ることが重要である。食事調査の測
定誤差で特に留意を要するのは、過小申告・過大申告と日間変動の 2 つである。
また、食事調査からエネルギー及び各栄養素の摂取量を推定する際には、食品成分表を用いて栄養
計算(飲食された食品に含まれるエネルギー・栄養素量の推定)を行う。そのため、食品成分表の栄
養素量と実際にその摂取量を推定しようとする食品の中に含まれる栄養素量は必ずしも同じではな
く、そうした誤差の存在を理解した上で対応しなければならない。
さらに、エネルギーや栄養素の摂取量が適切かどうかの評価は、生活環境や生活習慣等を踏まえ、
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