「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (302 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html |
出典情報 | 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》 |
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た月経による鉄損失の変動係数は約 40%になる。そこで月経のある成人女性の基本的鉄損失及び月経
のある小児の基本的鉄損失と成長に伴う鉄蓄積の変動係数は、10〜11 歳を含めて、10%で十分と考え
た。
表3 月経血による鉄損失の推定
血液損失量の
平均値
(標準偏差)
(mL/回)
月経
周期
鉄損失の
平均値
血液損失量の
平均値+標準偏差×2
鉄損失の
平均値+標準偏差×2
(日)
(mg/日)1
(mL/回)
(mg/日) 1
10〜17 歳
33.2(13.5)
29
0.52
60.2
0.95
18〜29 歳
33.2(13.5)
31
0.49
60.2
0.89
30〜49 歳
33.2(13.5)
29
0.52
60.2
0.95
50 歳以上
33.2(13.5)
30
0.51
60.2
0.92
対象者
1
21)
鉄損失(mg/日)=月経血量(mL)÷月経周期×ヘモグロビン濃度[0.135 g/mL] ×ヘモグロビン中の鉄濃度[3.39 mg/g]11)
3-1-2 推定平均必要量、推奨量、目安量の策定方法
・成人(推定平均必要量、推奨量)
男性・月経のない女性
推定平均必要量=基本的鉄損失(表1)÷吸収率(0.16)
とした。推奨量は、基本的鉄損失については個人間の変動係数を 10%と見積もり、推定平均必要量に
推奨量算定係数 1.2 を乗じた値とした。
月経のある女性
推定平均必要量=〔基本的鉄損失(表1)+月経に伴う鉄損失(表3)〕÷吸収率(0.18)
とした。
推奨量は、基本的鉄損失については個人間の変動係数を 10%と見積もり、月経による鉄損失につい
ては月経に伴う血液損失量の平均値+標準偏差×2 に相当する 60.2 mL/回に伴う表3の数値を用い、
推奨量=〔基本的鉄損失(表1)×1.2+月経による血液損失 60.2 mL/回に伴う鉄損失(表3)〕
÷吸収率(0.18)
とした。
・小児(推定平均必要量、推奨量)
男児・月経のない女児
推定平均必要量=〔基本的鉄損失(表1)+ヘモグロビン中の鉄蓄積量(表2)+非貯蔵性組
織鉄の増加量(表2)+貯蔵鉄の増加量(表2)〕÷吸収率(0.16)
とした。推奨量は、1〜11 歳は基本的鉄損失については個人間の変動係数を 20%と見積もり、推定平
均必要量に推奨量算定係数 1.4 を、12 歳以上は個人間の変動係数を成人と同じ 10%と見積もり、推奨
量算定係数 1.2 を、それぞれ乗じた値とした。
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