「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (233 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html |
出典情報 | 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》 |
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インスリン抵抗性、血中脂質指標、血圧の改善を目標としてビタミンCのサプリメントを用いた複
数の介入研究が報告されている 160)。しかし、通常の食品から摂取できる摂取量の範囲における研究
は乏しく、生活習慣病の重症化予防を目的にした量は設定しなかった。
5 活用に当たっての留意事項
喫煙者では、非喫煙者よりもビタミンCの必要性が高く 161)、同様のことは受動喫煙者でも認めら
れている 162,163)。該当者は、まず禁煙が基本的対応であることを認識し、同年代の推奨量以上にビタ
ミンCを摂取することが推奨される。
また、推定平均必要量は、ビタミンCの欠乏症である壊血病を予防するに足る最小摂取量からでは
なく、良好なビタミンCの栄養状態の維持の観点から算定しているため、災害時等の避難所における
食事提供の計画・評価のために、当面の目標とする栄養の参照量として活用する際には留意が必要で
ある。
6 今後の課題
推定平均必要量の設定の基本的な考え方について統一を図るため、ビタミンCの欠乏あるいは不足
を回避するための摂取量を算定することが望まれる。そのためには、実験学的研究、疫学的研究のい
ずれにおいても、これまでの研究結果の整理及び新たな研究の推進が急務である。
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