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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (182 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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〈概要〉
脂溶性ビタミンは摂取量の日間変動が比較的に大きい栄養素である。そのために、習慣的な摂
取量や給与量を把握した上で、食事摂取基準で定められた値と比較するように努めることが望
まれる。
ビタミンAは、サプリメントによる介入では、レチノールのみならずカロテノイドでも望まし
くない影響が見られる可能性も示唆されているため、今後更なる研究報告の蓄積が必要である。
ビタミンDは、多くの日本人で欠乏又は不足している可能性がある。しかし、摂取のみならず
日光曝露でも産生されるという点で、必要量を算定するのが難しく、一定の日光曝露があるこ
とを仮定して目安量を設定した。ビタミンD欠乏を回避するためにも全年齢区分を通じて、日
常生活において可能な範囲内での適度な日光浴を心掛けるとともに、冬期など紫外線曝露量が
低い場合には、通常の食品からビタミンDを増やすことも重要である。また、ビタミンDの目
安量は、あくまでも、集団のほとんどの者で不足が見られない摂取量であることに留意すべき
である。
ビタミンEは、多価不飽和脂肪酸の摂取量に対して適切な摂取量に基づき、目安量を設定した。
急性過剰症のリスクは低いものの、耐容上限量を下回る摂取量でも通常の食事以外の摂取によ
る疾患リスクへの影響を、更に検証する必要がある。
ビタミンKは、その栄養状態を十分に反映する生体指標が確立されていない。また、介入研究
は薬剤レベルの報告が多く、栄養素としてのビタミンK介入研究が必要である。
脂溶性ビタミン全般において、摂取量と生活習慣病の発症予防及び重症化予防に関しては十分
な科学的根拠がなく、目標量及び重症化予防を目的とした量は設定しなかった。

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