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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (215 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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6~11 か月児の目安量は、2 つの方法による外挿値の平均値とした。具体的には、0~5 か月児の目
安量及び 18~29 歳の目安量それぞれから 6~11 か月児の目安量算定の基準となる値を算出した。次
に、男女ごとに求めた値を平均し、男女同一の値とした後、丸め処理を行って 0.9 µg/日を男女共通の
目安量とした。なお、外挿はそれぞれ以下の方法で行った。
・0~5 か月児の目安量からの外挿
(0~5 か月児の目安量)×(6~11 か月児の参照体重/0~5 か月児の参照体重)0.75
・18~29 歳の目安量からの外挿
(18~29 歳の目安量)×(6~11 か月児の参照体重/18~29 歳の参照体重)0.75×
(1+成長因子)
・小児(目安量)
小児については、成人(18~29 歳)の値を基に、体重比の 0.75 乗を用いて推定した体表面積比と、
成長因子を考慮した次式、「(対象年齢区分の参照体重/18~29 歳の参照体重)0.75×(1+成長因子)」
を用いて算定した。男女間で計算値に差異が認められた場合には、低い方の値を採用した。
・妊婦(目安量)
胎児の肝臓中のビタミンB12 量から推定して、胎児は平均 0.1~0.2 µg/日のビタミンB12 を蓄積する
82,83)。
しかし、妊婦におけるビタミンB

12 の摂取量と栄養状態を反映する生体指標との関係について、

科学的根拠が不足している。妊婦のビタミンB12 摂取量は、妊娠中期で 5.8 ± 3.1 mg/日、妊娠後期で
6.0 ± 3.2 mg/日(平均 ± 標準偏差)という報告がある 84)。また、平成 30・令和元年国民健康・栄養調
査の結果の中央値によると、2.8~4.0 µg/日である。そこで、妊婦の目安量は非妊娠時の目安量と同様
に 4.0 µg/日とした。
・授乳婦(目安量)
授乳婦のビタミンB12 摂取量と授乳婦及び乳児のビタミンB12 の栄養状態を反映する生体指標との
関係について、科学的根拠が不足している。授乳婦のビタミンB12 摂取量は、6.5 ± 2.9 mg/日(平均±
標準偏差)という報告がある 84)。また、平成 30・令和元年国民健康・栄養調査の結果の中央値による
と、3.1~3.3 µg/日である。そこで、授乳婦の目安量は非妊娠時の目安量と同様に 4.0 µg/日とした。

3-2 過剰摂取の回避
3-2-1 摂取源となる食品
通常の食品を摂取している人で、過剰摂取による健康障害が発現したとの報告は見当たらない。こ
れは、胃から分泌される内因子によって小腸からの吸収量が調節されているためと考えられる 63)。ま
た、サプリメント等による摂取においても、特殊な吸収機構を有し 63)、体内への吸収量が厳密に調節
されているため、健康障害の報告はない。

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