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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (197 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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・妊婦の付加量(推定平均必要量、推奨量)
妊婦の付加量を要因加算法で算定するデータはない。そのため、「ビタミンB1 の必要量はエネル
ギー要求量(必要量と同じと考える)に応じて増大する」という代謝特性から算定した。すなわち、
妊娠によるエネルギー付加量(身体活動レベル「ふつう」の初期の+50 kcal/日、中期の+250 kcal/日、
後期の+450 kcal/日)に推定平均必要量算定の参照値 0.30 mg/1,000 kcal を乗じると、初期は 0.015 mg/
日、中期は 0.075 mg/日、後期は 0.135 mg/日と算定される。これらの算定値は、あくまでも妊婦のエ
ネルギー要求量の増大に基づいた数値であり、妊娠期は個々人によりエネルギー要求量が著しく異な
る。妊娠期は特に代謝が亢進される時期であることから、妊娠後期で算定された値を丸めた 0.1 mg/日
を、妊娠期を通じたビタミンB1 の推定平均必要量の付加量とした。推奨量の付加量は、妊娠後期の
推定平均必要量の付加量の設定にあたり算定した数値に推奨量算定係数 1.4 を乗じると 0.189 mg/日
(0.135 mg/日×1.4×=0.189)となり、丸め処理を行って 0.2 mg/日とした。
・授乳婦の付加量(推定平均必要量、推奨量)
授乳婦の推定平均必要量の付加量は、母乳中のビタミンB1 濃度(0.13 mg/L)7–9)に 0~5 か月児の乳
児の基準哺乳量(0.78 L/日)10,11)を乗じ、相対生体利用率 60%3,4)を考慮して算出(0.13 mg/L×0.78 L/
日÷0.6)すると、0.169 mg/日となり、丸め処理を行って 0.2 mg/日とした。推奨量の付加量は、推定
平均必要量の付加量の設定にあたり算定した数値に推奨量算定係数 1.2 を乗じると 0.203 mg/日(0.169
mg/日×1.2=0.203)となり、丸め処理を行って 0.2 mg/日とした。
3-1-3 目安量の策定方法
・乳児(目安量)
0~5 か月の乳児の目安量は、母乳中のビタミンB1 濃度(0.13 mg/L)7–9)に基準哺乳量(0.78 L/日)
10,11)を乗じると 0.10 mg/日となるため、丸め処理をして 0.1 mg/日とした。

6~11 か月児の目安量は、2 つの方法による外挿値の平均値とした。具体的には、0~5 か月児の目
安量及び 18~29 歳の推奨量それぞれから 6~11 か月児の目安量算定の基準となる値を算出した。次
に、男女ごとに求めた値を平均し、男女同一の値とした後、丸め処理をした。その結果、0.2 mg/日を
男女共通の目安量とした。なお、外挿はそれぞれ以下の方法で行った。
・0~5 か月児の目安量からの外挿
(0~5 か月児の目安量)×(6~11 か月児の参照体重/0~5 か月児の参照体重)0.75
・18~29 歳の推奨量からの外挿
(18~29 歳の推奨量)×(6~11 か月児の参照体重/18~29 歳の参照体重)0.75
×(1+成長因子)

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