「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (57 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html |
出典情報 | 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
食事摂取基準は、国民の健康の保持・増進、生活習慣病等の予防(発症予防)を目的として策
定され、個人にも集団にも用いるものである。また、生活習慣病等の重症化予防に当たっても
参照すべきものである。
食事摂取基準で示されるエネルギー及び栄養素の基準は、次の 6 つの指標から構成されている。
すなわち、エネルギーの指標は BMI、栄養素の指標は推定平均必要量、推奨量、目安量、目標
量及び耐容上限量である。なお、生活習慣病の重症化予防を目的として摂取量の基準を設定す
る必要のある栄養素については、発症予防を目的とした量(目標量)とは区別して示した。各
指標の定義及び注意点は全て総論で述べられているため、これらを熟知した上で各論を理解し、
活用することが重要である。
目標量の設定で対象とした生活習慣病は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病である。
同じ指標であっても、栄養素の間でその設定方法及び活用方法が異なる場合があるので注意を
要する。
食事摂取基準で示される摂取量は、全て性・年齢区分それぞれにおける参照体位を想定した値
である。参照体位と大きく異なる体位を持つ個人又は集団に用いる場合には注意を要する。ま
た、栄養素については、身体活動レベル「ふつう」を想定した値である。この身体活動レベル
と大きく異なる身体活動レベルを持つ個人又は集団に用いる場合には注意を要する。
食事摂取基準で示される摂取量は、全て習慣的な摂取量である。原則として、1 皿、1 食、1 日、
数日間等の短期間での管理を前提としたものではないため、これらに用いる場合には注意を要
する。
食事摂取基準の活用に当たっては、食事調査によって習慣的な摂取量を把握し、食事摂取基準
で示されている各指標の値と比較することが勧められている。なお、エネルギーはエネルギー
摂取量ではなく、BMI 及び体重の変化を用いることが勧められている。また、食事調査はそれ
ぞれの長所・短所を十分に理解した上で用いることが重要である。
47