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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (220 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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・0~5 か月児の目安量からの外挿
(0~5 か月児の目安量)×(6~11 か月児の参照体重/0~5 か月児の参照体重)0.75
・18~29 歳の推奨量からの外挿
(18~29 歳の推奨量)×(6~11 か月児の参照体重/18~29 歳の参照体重)0.75
×(1+成長因子)

3-2 過剰摂取の回避
3-2-1 摂取源となる食品
通常の食品のみを摂取している人で、過剰摂取による健康障害が発現したという報告は見当たらな
い。
3-2-2 耐容上限量の策定方法
・基本的な考え方
通常の食事由来の葉酸(folate)の過剰摂取による健康障害の報告は存在しない。したがって、葉酸
(folate)に対しては耐容上限量を設定しないこととした。
一方、葉酸(folic acid)については、次に記す理由によって、過剰に摂取すれば健康障害を引き起
こし得ると考えられる。そこで、葉酸(folic acid)のサプリメントや葉酸(folic acid)が強化された食
品から摂取された葉酸(folic acid)に限り、葉酸(folic acid)の重量として耐容上限量を設定した。
・考慮すべき健康障害
葉酸(folate)とビタミンB12 は共に DNA 合成に関与する。前述したように、葉酸欠乏症も巨赤芽
球性貧血であり、ビタミンB12 欠乏症によるものと鑑別できない。そのために、悪性貧血(胃粘膜の
萎縮による内因子の低下によりビタミンB12 を吸収できず欠乏することで生じる貧血であり、巨赤芽
球性貧血の一種。ビタミンB12 の欠乏症である)の患者に葉酸(folic acid)が多量に投与され、神経
症状が発現したり悪化したりした症例報告が多数存在する。これはアメリカ・カナダの食事摂取基準
にまとめられている 94)。したがって、耐容上限量が存在するものと考えられる。
・成人・高齢者・小児(耐容上限量)
上述のアメリカ・カナダの食事摂取基準によると、5 mg/日以上では神経症状の発現又は悪化が 100
例以上報告されているのに対して、5 mg/日未満では 8 例の報告に留まっている 94)。そこで、最低健
康障害発現量を 5 mg/日とした。
他方、神経管閉鎖障害の発症及び再発を予防するために、妊娠可能な女性が受胎前後の 3 か月以上
にわたって 0.36~5 mg/日の葉酸(folic acid)を摂取したり投与されたりした 9 つの研究からは特筆す
べき悪影響は報告されていない(アメリカ・カナダの食事摂取基準にまとめられている)94)。しかし
ながら、これらは副作用の発現や耐容上限量を探るために計画された研究ではなく、副作用発現の情
報の収集方法も十分ではない。したがって、過小申告のおそれを払拭できないと考えられ、この結果
を健康障害非発現量として用いるのは困難と判断した。
以上より、最低健康障害発現量を 5 mg/日とし、女性(19~30 歳)の参照体重(57 kg)の値 94)をこ
れに乗じて 88 µg/kg 体重/日とし、不確実性因子を 5 として、耐容上限量算定の参照値を 18 µg/kg 体
重/日とした。しかし、この値は最低健康障害発現量のみに基づいており、健康障害非発現量は参照さ

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