「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (41 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html |
出典情報 | 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
ベルで習慣的な摂取量の ± 5%又は ± 10%の範囲に入る摂取量を得るためにそれぞれ必要な調査日数
は、表 12 のようになると報告され 34)、栄養素や年齢によっても異なる。
集団を対象として摂取状態の評価を行うときには、集団における摂取量の分布のばらつきが結果に
無視できない影響を与える。日間変動の存在のため、調査日数が短いほど、習慣的な摂取量の分布曲
線に比べ、調査から得られる分布曲線は幅が広くなる。そのため、食事摂取基準で示された数値を用
いて摂取不足や過剰摂取を示す者の割合を算出すると、その割合は、短い日数の調査から得られた分
布を用いる場合と習慣的な摂取量の分布を用いる場合では異なる。例えば、50~69 歳の男女を対象
に、12 日間にわたって秤量食事記録法を用いて行われた調査では、表 13 のような結果が報告されて
いる 35)。
日間変動だけでなく、季節間変動すなわち季節差の存在も推測されるが、日本人の摂取量に明確な
季節差が存在する栄養素としてはビタミンCが報告されている(表 14)7,35,36)。その他の栄養素につ
いても季節差を認めた報告もあるため 7,35)、季節によって食事内容が大幅に変動することが予想され
る場合には、留意することが望ましい。
表 12 日本人の成人において、習慣的な摂取量の± 5%又は± 10%の範囲に入る摂取量を個人レベル
で得るために必要な調査日数 1
± 5%
許容する誤差範囲
性
別
女
± 10%
性
男
性
女
性
男
性
年齢範囲
(歳)
30~49
50~69
30~49
50~76
30~49
50~69
30~49
50~76
対象者数
(人)
58
63
54
67
58
63
54
67
エネルギー
(kcal/日)
16
13
17
13
4
3
4
3
たんぱく質
(g/日)
25
21
25
22
6
5
6
5
脂質
(g/日)
47
47
53
49
12
12
13
12
飽和脂肪酸
(g/日)
64
64
78
65
16
16
20
16
多価不飽和脂肪酸
(g/日)
62
62
64
61
16
15
16
15
コレステロール
(mg/日)
107
101
92
87
27
25
23
22
炭水化物
(g/日)
16
13
17
15
4
3
4
4
食物繊維
(g/日)
44
40
45
36
11
10
11
9
β-カロテン
(μg/日)
273
148
246
167
68
37
61
42
ビタミンC
(mg/日)
104
72
108
97
26
18
27
24
ナトリウム
(mg/日)
44
45
49
45
11
11
12
11
カリウム
(mg/日)
29
27
26
22
7
7
6
5
カルシウム
(mg/日)
58
45
61
46
14
11
15
12
鉄
(mg/日)
47
42
47
38
12
11
12
9
1
16 日間秤量食事記録法による。
参考文献 34。
31