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資料1-2-3-2   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(スパイクバックス筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (436 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00046.html
出典情報 第82回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第8回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(8/5)《厚生労働省》
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本例は、医薬品医療機器総合機構を通じて入手した医師による副反応報告症例(厚生労働省
受付番号:v21131066)である。

10 年前に前十字靭帯の手術を受けた際に血小板低値を指摘された。16 歳頃から、あざができ
やすかった。元々便は緩めだが、最近胃腸炎に罹患した覚えはない。最終月経は 2021/08/10
からだったが、出血量に変化はなかった。

2021/08/18 本剤 1 回目の接種。

2021/08/27 四肢の点状出血が出現。

2021/08/28 点状出血が更に拡大、腹部に紫斑が出現した。

22:30 他院を受診。WBC 9,300/mcL、Hb 14 g/dL、血小板 4,000/mcL。コロナ抗原検査は陰
性。

2021/08/29
血小板減
22263

少性紫斑


07:00 血小板 20 単位輸血された。

血小板数
減少;

12:45 血尿の訴えあり、血小板 4,000/mcL と更に低下。特発性血小板減少性紫斑病が疑われ
当院に入院。初診時の身体所見は、BT 36.4、BP 110/80、HR 78、SpO2 98%。下口唇内側に

靱帯手術

血豆あり。四肢、腹部に点状出血、紫斑あり。肝脾腫は触診上はなし。著しい血小板減少症
のみで、凝固系の異常を認めない。デキサメタゾンによる消化性潰瘍の予防として、ランソ
プラゾール 15 mg/日開始。

2021/08/30 淡血性尿持続。左腸骨から骨髄穿刺を実施。検鏡上は正形成骨髄で巨核球は明
らかに増加。Myeloid 系や erythroid 系の形態異常ははっきりせず、芽球の増加も認めない。
血小板減少性紫斑病として矛盾しない骨髄像であると思われる。デカドロン錠 40 mg/日で治
療開始。凝固系の異常は明瞭ではないが、HIT 抗体提出し、APS や膠原病のスクリーニングを
行うこととした。

2021/08/31 血小板 5,000/mcL へ上昇。発熱なし。四肢を中心に点状出血あり。

2021/09/01 網状血小板 11.5%と上昇傾向。

2021/09/02 血小板 3,000/mcL とデキサメタゾンへの反応性不良。CT では明らかな臓器出血
はなし。腹部エコーで脾腫なし。献血ヴェノグロブリン IH 10%、静注 1 g/kg(50 g)併
用。CT にて出血や血栓症の指摘なし、脾腫なし。ピロリ抗体陰性。抗核抗体陰性。APS 検査
にてカルジオリピン抗体陰性、LA 陰性。

2021/09/03 デカドロン錠中止。血小板 6,000/mcL。献血ヴェノグロブリンの有害事象な

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