資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (1138 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00052.html |
出典情報 | 第85回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第14回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(10/7)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
[入院時検査所見] PT 86.6% (INR 1.08), AST 1,328 U/l, ALT 1,273
U/l, ALP 1,071 U/l, GGT 403 U/l, Tbil 7.4 mg/dl, Alb 4.1 g/dl,
IgG 1,632 mg/dl, IgM 147 mg/dl, ANA x640, and AMA-M2 x400 以上。
[経過]過去に肝障害を指摘されたことはなかった。急性肝炎の診断に
て各種ウイルスマーカーを検索したが全て陰性であった。新型コロナ
ウイルスワクチンによる薬物性肝障害が疑われたが、自己抗体陽性で
あり背景に自己免疫性肝炎(AIH)または原発性胆汁性肝硬変(PBC)
の存在も疑われた。画像診断では軽度の肝変形と、急性肝障害を示唆
する門脈周囲の浮腫性変化を認めた。慢性肝炎の急性増悪も疑われ
た。入院後は安静・補液などにて経過をみたが肝障害の遷延と黄疸の
悪化を認めた。よって、入院第 4 病日よりメチルプレドニゾロンを開
始したところ改善傾向を示した。入院 18 病日の肝生検では、主に急性
肝炎の所見であったが、門脈域に軽度の繊維化を認めた。典型的な所
見は乏しいものの、背景に AIH が存在した可能性は否定できなかっ
た。PBC の典型的な所見は認めなかった。ステロイド投与後から肝障害
は改善傾向を示した。プレドニゾロンの投与は 20mg まで減少し、退院
となった。
[考察]新型コロナウイルスワクチン接種後に発症した肝障害の 1 例を
経験した。原因として、ワクチンそのものによる薬物性肝障害(急性肝
細胞障害型)、ワクチンによって誘発された急性発祥の AIH や
smoldering type の AIH の急性増悪が鑑別にあがった。本著者は文献的
考察も含め報告する。
本報告は、規制当局経由で連絡可能な報告者(医師)から入手した自
発報告である。
2022/02/14、68 歳の男性患者は、COVID-19 免疫のため BNT162B2(コミ
肺気腫;
20554
血尿
脂質異常症
ナティ、3 回目、追加免疫、単回量、ロット番号:FL7646、使用期限:
2022/05/31)を接種した。
関連する病歴は以下のとおり:「肺気腫」(継続中か不詳);「脂質異
常症」(継続中か不詳)。
併用薬は報告されなかった。
ワクチン接種歴は以下のとおり:
1138