資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (164 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00052.html |
出典情報 | 第85回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第14回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(10/7)《厚生労働省》 |
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た。
よって、著者は最終的に、オックスフォード MEST-C 分類[8]を M1-E0S0-T0-C1 として IgAN と診断しました。
著者は最終的に IgAN をオックスフォード MEST-C 分類[8]によって M1E0-S0-T0-C1 と診断した。
すべての病状が回復後、患者は退院した。
退院 2 ヵ月後、血清クレアチニン値と蛋白尿はほぼ正常値にまで減少
したが、顕微鏡的血尿は持続した。
尿検査結果は時間とともに徐々に改善した。
ステロイド、魚油、レニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬といっ
た IgAN への特定の処置は、臨床経過が自然かつ徐々に回復していった
ため投与されなかった。
本症例は BNT162b2 mRNA COVID-19 ワクチン初回接種後 9 日目に重大な
臨床的再燃を発症したことにより腎生検が行われ、確定診断へと至っ
た潜在性 IgAN の症例である。
振り返ると、患者は過去 3 年間便潜血があり、生検の所見は急性より
むしろ慢性の特徴のほうが強かったことから、著者は本症例を新規で
はなく潜在性 IgAN であったと推察した。
本報告は、COVID-19 ワクチン接種が、既存の潜血および尿の異常や腎
機能障害といった重大な臨床的再燃を伴う未診断の IgAN さえをも悪化
させうることを強調した。
ワクチン接種後の再燃または新規の IgAN 症例が報告され、その症例は
ワクチン接種直後に肉眼的血尿を示したが自然に回復した。
本症例では、ワクチン接種後の肉眼的血尿の突然発症が既存の潜在性
IgAN という確定診断へとつながった。
しかし、本症例は初回ワクチン接種後に肉眼的血尿を発症し、症状発
現(初回ワクチン接種 9 日後)は他の症例の発現(2 回目ワクチン接種
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