資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (1359 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00052.html |
出典情報 | 第85回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第14回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(10/7)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
が 9 点(E2V3M4)まで急激に悪化し、フレアー画像で右側頭葉に新た
な高輝度病変を示した。
緊急 DSA で右ラベ静脈、右 TS、SSS の閉塞を示した。
吸引カテーテルを用いて 2 回目の EMT を実施しラベ静脈の部分再疎通
と SSS 後部と右 TS の完全再疎通を施術終了までに達成した。
2 回目の EMT 処置の翌日(12 日目)に意識の覚醒と歩行障害の改善が
みられた。
未分画ヘパリンを継続し、21 日目にエドキサバントシル酸塩水和物
(第一三共、東京、日本、60 mg/日)経口投与に切り替えた。
26 日目の追跡 MRI では前回のフレアー画像で見られた高輝度病変の改
善を認めた。
神経学的障害なく退院した。
議論:
アデノウイルスベクターを用いたワクチン接種後に、主に CVST として
静脈血栓症の発生率が増加することが報告されているが、mRNA を用い
たワクチン接種後の静脈血栓症の発生を記述した報告はほとんどな
い。
本報告では、それまで健康であった 43 歳の男性が mRNA を用いたワク
チン(EP3661(報告のとおり); Pfizer/BioNTech)接種 4 日後に実質
内出血を呈し,その後症状の悪化と CVST の進行を認めた。
検査値から TTS が疑われなかったため、未分画ヘパリンによる全身抗
凝固療法と緊急 EMT を実施した。
しかし、11 日目に右ラベ静脈の新たな閉塞のため、さらに悪化し 2 回
目の EMT を要した。
ワクチン接種に関連した抗凝固療法抵抗性の血栓症による CSVT の再発
が悪化の原因であったと考えられる。
mRNA を用いたワクチン接種後の血栓、凝固能亢進状態の病態生理はま
1359