資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (163 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00052.html |
出典情報 | 第85回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第14回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(10/7)《厚生労働省》 |
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た。
断片化した赤血球は認められず、乳酸脱水素酵素値は正常であった。
しかし、急速な血小板減少症のため、血栓性微小血管症(TMA)、特に
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を発現している可能性があると考え
た。
TTP が除外できるまで血漿交換(PE)療法のセッションを 2 回行った。
表 1 で示すように、その他の血小板減少症の原因(例えば血小板減少
症偽陽性、播種性血管内凝固および免疫性血小板減少性紫斑病など)
である可能性は低かった。
COVID-19 ワクチン接種後に血小板減少症と血栓形成が報告されたた
め、抗血小板抗体および血小板第 4 因子を検査し、結果は陰性であっ
た。
ワクチン接種 17 日後まで頭痛が続いたため磁気共鳴画像が行われた。
血栓および頭蓋内血腫は見られなかった。
臨床経過中、血小板減少症は正常レベルにまで改善した。
腎機能は血尿およびタンパク尿が持続しており、完全には改善しなか
ったため、血小板数が改善したワクチン接種後 20 日目に経皮的腎生検
を行った。
生検標本はメサンギウム細胞と毛細血管内細胞の軽度増殖を伴う 33 の
糸球体、2 つの線維性半月体、および 3 つの線維細胞性半月体を示し、
糸球体疾患の急性期と慢性期の混合を示唆していた。
33 の糸球体のうち 6%は全節性の糸球体硬化症(GGS)であり、間質性
線維症/尿細管萎縮(IF/TA)に注目すべき点はなかった。
蛍光免疫染色はメサンギウムに優勢な IgA 沈着を示し、IgG、IgM およ
び C3 の同時沈着も示していた。
電子顕微鏡検査はメサンギウムに軽度上昇した電子密度沈着および非
常に軽度な足突起消失を示した。
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