よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (976 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00052.html
出典情報 第85回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第14回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(10/7)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

クームス試験陽性溶血性貧血の結果として、治療的処置がとられた。

臨床経過:

71 歳、女性[現病歴]X-5 年 7 月発症のびまん性大細胞型B細胞性リ
ンパ腫(DLBCL)の症例。

X-1 年 4 月に再発診断され、2nd line としてベンダムスチン/リツキシ
マブ(BR)療法(2 コース)施行中であった。

同年6月COVID−19ワクチン(BNT162b2)2 回接種 44 日後に、
重度の貧血出現となり初回入院となった。

血液及び骨髄所見より、赤芽球癆(PRCA)及びクームス陰性自己免疫
性溶血性貧血(AIHA)と診断され、プレドニゾロン(PSL)加療にて軽
快が得られた。また DLBCL は完全寛解(CR)確認後無治療経過観察中
であった。

X 年3月にブースターワクチン(BNT162b2)接種施行 29 日後にクーム
ス陽性 AIHA で再入院となり、PSL 再投与にて速やかな治療反応が得ら
れた。

考察:本症例の患者は、第 673 回本会で発表した B 投与後に発症した
PRCA 及び溶血性貧血の症例と同じ患者である。

当初赤血球結合IgGも陰性であり確定診断は困難であったが、再現
性をもってワクチン接種後に溶血性貧血が発症していること、いずれ
の経過においても短期間の PSL 投与により軽快していることから、ワ
クチン接種による 2 次性 AIHA の病態が示唆される。

ワクチン接種が今後増える中、注目すべき症例と考え報告する。

976