資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (121 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00052.html |
出典情報 | 第85回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第14回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(10/7)《厚生労働省》 |
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pg/mL とすべて高値であり、前医と同様に ST 上昇を確認した。心臓超
音波検査でも LVEF 61.7%と低下はなく、心嚢液貯留はなかった。しか
し壁運動異常が疑われる所見であり、新型コロナウイルスワクチン接
種後の心筋炎疑いとして患者は経過観察のため報告病院に入院した。
その後症状の再燃、心不全徴候の出現もなく経過した。血液検査では
心筋逸脱酵素は peak out し、第 6 病日(2021/11/04)には CK: 79
U/L、CK-MB: 1.0 ng/mL、troponin T: 0.008 ng/mL、NT-proBNP: 31.0
pg/mL と正常化した。
第 3 病日(2021/11/01)、心臓超音波検査では臓壁運動異常が残存し
ていた。
第 6 病日、壊死心筋の評価のため心臓造影 MRI を実施した。MRI 所見は
心基部中隔から下側壁にかけての軽微な dyskinesis を認め、black
blood T2WI 2 腔像で心基部から中央部、側下壁にかけて信号の上昇が
あり、心尖部にも同様に信号上昇が確認された。T1 mapping では中隔
下壁で一部 T1 値の延長が確認された。遅延造影 PSIR 像では心基部か
ら中央部、側壁から下壁、中隔下壁に中層主体の造影効果が確認さ
れ、新型コロナウィルスワクチン接種後心筋炎/心膜炎として矛盾しな
い所見であった。心筋の浮腫性変化または心筋の壊死であるかについ
ては、T2WI、T1 mapping、遅延造影では一致せず判定困難であった。
第 7 病日、上記評価後に臨床所見の改善により患者は退院した。退院
後は 1 ヵ月後に心臓造影剤 MRI フォローの方針であった。
実施した検査、手順は以下の通り:
2021/10/26、ワクチン接種前の体温:摂氏 36.0 度。
2021/10/29(ワクチン接種 3 日後)、心電図:ST 上昇(前医と同様に
12 誘導心電図でI、II、V3-V6 誘導での ST 上昇を確認した)。
2021/10/30(ワクチン接種 4 日後)、心臓超音波検査:61.7%(LVEF、
低下はなく、心嚢液貯留はなかった)。
2021/10/30(ワクチン接種 4 日後)、血中クレアチンホスホキナー
ゼ:252u/L。
2021/10/30(ワクチン接種 4 日後)、血中クレアチンホスホキナーゼ
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