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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (1005 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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て溶血を増悪させると報告されているが、溶血は補体阻害剤で治療さ
れた場合、通常軽症である。

今回、COVID-19 ワクチン 2 回目接種を受けたすぐ後に大量溶血を発
現した、抗補体療法ナイーブの PNH 患者を紹介する。

[症例]30 代女性。

11 年前、PNH と診断された。

LDH レベルは直近の数年の間 2000-3000U/L であったが、彼女は抗補
体療法を拒否した。

ファイザーCOVID-19 ワクチン 1 回目接種を受けた時は溶血性フレア
は起こらなかった。

しかし、2 回目ワクチン接種後の数日で、彼女は暗色尿を訴えた。

従来治療で溶血をコントロールできなかった為(Hb 4.8 g/dL, T-bil
4.3 mg/ dL, LDH 8506 U/L)、エクリズマブが投与された。

エクリズマブの初回投与で溶血は顕著に改善したが、投与を 4 回のみ
実施後、彼女の要望により中止した。

そのあとすぐ、溶血が再度悪化し、彼女は最終的にラブリズマブ治療
を受け入れた。

近年、追加免疫ワクチンを接種したが、溶血は起こらなかった。

[考察]COVID-19 ワクチンによって誘発される溶血増悪の機序はは
っきり分かっていないが、mRNA ワクチンによって生成される SARSCoV-2 のスパイクタンパク質は補体活性化に関連しているかもしれな
い。ワクチン接種実施後は、溶血パラメーターの詳細なモニターが
PNH 患者、特に補体阻害剤ナイーブの患者の場合必要となる。

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