よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (903 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

ザーBioNTech 製造)接種 2 日後に起きた胸痛のため、前院を受診し
た。

現在、心筋炎は珍しいとはいえ、COVID−19 mRNA ワクチン接
種の合併症の 1 つとして認識されていて、この状態の予後は良好であ
る。それでもなお、この好ましくない現象の危険因子に関する詳細情
報は、より多く集められる必要がある。今日までに、疫学的研究はこ
の症状が若年成人と青春期の男性により多く観察されることを示唆し
た。しかし、他種類の心筋炎の病歴が危険因子と考えられるかについ
ては不明確である。

本報告で、我々は心筋炎の既往歴を持つ患者における COVID- 19
mRNA ワクチン接種に関連する心筋炎症例の初めての文書化を提示す
る。心筋酵素、心電図、心エコーと心臓MRIを含む一連の調査に基
づいて、COVID-19mRNA ワクチン接種に関連する心筋炎とカンピロバ
クタージェジュニに関連する心筋炎との類似点を発見した。

我々は、現在のCOVID−19 mRNA ワクチン接種関連の心筋炎
と、以前のカンピロバクタージェジュニと関連する心筋炎の両方で、
びまん性後期ガドリニウム増強が主に心外膜に位置する、特有だが類
似したパターン を心臓MRIで観察した。心臓 MRI は、診断だけで
なく COVID- 19 mRNA ワクチン接種関連の心筋炎(12 -14)の病態生
理学的メカニズムの理解に対しても大きなポテンシャルを与え、急性
心筋炎診断に役立つ様式だと考えられた。

これには考慮されるいくつかの限界がある。1 つ目に、我々は心内膜
心筋生検の際に 3 つの見本を得た。患者に心内膜心筋生検から心筋破
壊または炎症の明らかな徴候はなかったが、心筋トロポニンTの高
値、クレアチニン・キナーゼの高値、EF の減少、心電図の変化、M
RI調査結果により心筋炎が診断された。2 つ目に、我々は過去の心
筋炎と現在のワクチン接種関連の心筋炎に因果関係を特定することが
できなかった。3 つ目に、以前と現在の心筋炎エピソードとの心臓 MR
画像を比較しなかった。そのため、現在の心筋炎エピソードで観察さ
れた心外膜でのびまん性後期ガドリニウム増強は、急性心筋炎を意味
していないかもしれない。しかし、我々は T2-weighted MR images を
用いて心筋の浮腫の変化を観察した。更に、現在の心筋炎エピソード
で観察される心外膜での後期ガドリニウム増強の領域は、以前のもの
とはやや異なった。これらの事実は、現在のエピソードで観察される
心外膜での後期ガドリニウム増強が急性心筋炎を意味するという概念
を裏づける。最後に、我々は心筋に対する自己抗体があるかどうかを
調査するために提案された免疫組織化学的検査を生検標本に対して行
うことができなかった。2 回目の発症は、本当に、感染後自己免疫症

903