よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (158 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

MRIでは、脊髄に著明な信号変化は示さなかった。

著者はCIDPと診断し、免疫グロブリンの静注療法後、患者は完全
に回復した。

彼女は、今回の入院までCIDPの再燃は経験がなかった。

現時点でのMRIでは、馬尾に神経根の肥大や強調病変は認めず、
NCS では、両側正中神経に脱髄性パターンを示さず、またその他のC
IDPの再燃を示唆する所見もなかった。

家族歴に、いずれの神経障害や自己免疫疾患等はなかった。

その他の鑑別診断が否定された後、2015 年の国際コンセンサス診断
基準に従い、著者は、AQP4-IgG 陽性視神経脊髄炎スペクトラム障害
と診断した。

著者は、2 サイクルの高用量グルココルチコイド療法(メチルプレド
ニゾロン i.v. 1000mg を 3 日間それぞれ投与;ワクチン接種の 21 日後
に初回サイクルを開始し、28 日後に2サイクル目を開始した。)
と、プレドニゾロン 40mg の 16 日間経口投与、その後約 2 週間の漸減
投与を実施した。

ワクチン接種の 28 日後、T2WI 強調病変は、頚髄の C3-C5 レベルの部
位に縮小し、左側柱の側性化パターンが残った(図 3)。

現在、患者は、プレドニゾロン 25mg の内服投与を行っており、症状
の回復を示している。

議論:著者の知識の限りでは、本症例は、BNT162b2 の初回投与後に
AQP4-IgG 陽性 NMOSD を発現した初めての症例である。

本症例は、ワクチンの関与、ワクチンの種類、AQP4-IgG の状態の観
点から注目すべき症例である。

以前、COVID-19 ワクチン接種後の NMOSD の症例として、弱毒ワクチ
ン接種の 2 ヵ月後の AQP4-IgG 陽性 NMOSD の発現[1]、Gam-COVID-Vac
接種後の AQP4-IgG 陽性[2]や mRNA-1273 後の AQP4-IgG 陰性等、何件
か報告がある。

今回の症例では、ワクチン接種から発現までの期間が、2 週間であっ

158