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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (160 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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理学的に議論される必要がある。

多くの生体内及び試験管内の試験において、AQP4-IgG 陽性 NMOSD の
発現には、補体活性化、血液脳関門(BBB)の破綻に付随する星状膠
細胞の溶解等含む、多段階の機序があることが示された[5]。

それは、急性期において、インターロイキン6(IL-6)シグナル伝達
経路や体液性因子が、BBB の透過性亢進やグリア細胞の整合性の低下
を引き起こすと仮定された。

BBB の損傷を通し、AQP4Abs や他の炎症メディエーター細胞を生産す
る形質細胞は、中枢神経系に補充される。AQP4 と結合した AQP4Abs
は補体と相互に作用し、星状膠細胞溶解に補体の古典的経路が随伴す
る。

最後野は AQP4 の高発現部位であることが知られており、本症例にお
いては、それは頸髄以外の病変であった。

合わせて考えると、著者は、BNT162b2 に関連する免疫反応が BBB 破
綻につながったと推測した。

限定的に損傷した BBB を介し、AQP4Abs またはその他メディエーター
を産生する形質細胞が CNS に補充された可能性や、AQP4Abs が頸髄や
最後野に結合した可能性が考えられる。

今回の合併症の根底となる 1 つの考えられる機序として、IL-6 シグ
ナル伝達経路の可能性があった。この一貫性は議論に留まり、更なる
研究が必要である。

上記のように、感染症に起因する症状等や、COVID-19 ワクチンに関
連するいくつかの神経系合併症の症例報告がされている。

一部の NMOSD 患者は、ワクチン接種に抵抗を感じる傾向がある事が報
告されている。

しかし、英国での大規模集団ベース研究では、mRNA ワクチン
BNT162B2 に関連する神経系合併症は、アデノウイルスベクターワク
チンである ChAdOx1nCoV-19 に関連するものよりは観察される傾向が
より低いことが最近明らかにされた [4]。

更に、COVID-19 感染に比較し、両方の種類のワクチンで合併症を引
き起こすことは稀である。

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