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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (895 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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肺出血、浮腫、悪性または類似の画像所見を伴うその他疾患を示唆す
る所見はなかった。したがって、肺炎が最も可能性のある原因であっ
た。

報告者は市中感染性肺炎と推定診断し、セフトリアキソン(2g/日)
による経験的治療を開始した。

反応不良のため、入院後 4 日目にレボフロキサシンおよびタゾバクタ
ム/ピペラシリンに切り替えた。しかしながら、発熱はおさまらず、
血球数および CRP 濃度は依然高いままだった。

血液および喀痰培養は陰性であった。

入院の 13 日後(ワクチン 2 回目接種の 21 日後)に気管支肺胞洗浄検
査(BAL)を予定していたが、その日に顕著な血小板数減少(13×
109/L)を示し、処置は行われなかった。

この時点で、血液検査はIgG(28.3g/l; 参照値 8.7 から 17.0
g/L)、IgA(7.0g/l; 参照値 1.1 から 4.1 g/L)および D ダイマ
ー(1.8ug/ml)の高値を示した。

造影 CT で血栓はなかった。

肺臓炎と血小板減少症の両方が SARS-CoV-2 ワクチン接種によって引
き起こされた可能性があると考え、3 日間の血小板輸血とプレドニゾ
ロン治療(1 mg / kg /日)を一緒に開始した。

5 日間の静脈免疫グロブリン(IVIG)も 0.4mg/kg/日の投与量にて開
始された。

治療開始 5 日後、血小板数は正常に戻った。

処置開始 8 日後、プレドニゾロンの投与量を 0.5mg/kg/日に減らし、
そこから漸減していった。

症状発現から 3 週間後に得た CT 画像で、肺炎は改善し、リンパ節腫
張は回復した。

ステロイドの漸減を完了したため、患者はよくなり、再発の徴候を示
さなかったが引き続き慎重にフォローアップする。

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