資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (487 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html |
出典情報 | 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》 |
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ビリ等介入し退院となったが、退院後歩行障害や ADL 低下の進行があ
り、自宅で転倒後起き上がれないなどがあった。
転倒して救急要請、起こしてもらうと病院に行かないと言うなどのエ
ピソードもあり、今回転倒し動けない状態だったことから報告病院救
急外来に搬送され、尾骨骨折と診断されたが、それ以上に独居困難な
ほどに ADL が低下していたため施設調整目的に転院となった。
ADL の低下があったことからリハビリを行いつつ、ご本人も前回入院
時に拒否していた施設利用に関し、独居が困難であることを自覚する
様に変わった。費用的な問題もあったのでまずは介護認定を申請し
た。入院時には介助下で歩行できていたが、入院を契機にどんどん
ADL が低下し1カ月ほどでほぼ寝たきり状態になってしまった。これ
は、自律神経障害も有り起立性低血圧もあったため思うようにリハビ
リを進められなかったこと、せん妄を併発し、次第に意思疎通も図れ
なくなったことが一因であった。せん妄の影響で意思疎通も困難とな
ったが、向精神薬使用で意識レベルが低下してしまい誤嚥性肺炎を起
こすこともあったため、向精神薬の使用は断念した。上記のような状
況だったことから要介護4がおりたため、特別養護老人ホームの申し
込みをしつつ、空きが出るまで老健を挟む方向で調整がついた。退院
調整会議も行い、退院の目処がついていた。
身体的には上記の他に、自律神経障害による排便困難、麻痺性大腸イ
レウス傾向などがあり排便に第三者の介助が必要だったり、大腸の拡
張状態が常態的になったりしたが幸い大腸穿孔などは生じること無く
経過した。また、下肢の感覚障害精査時に行った腰椎 mRI で L2 の椎
体左側に溶骨性変化が認められたため精査したところ、PSA 高値と造
影 CT で前立腺の一部に造影効果を認め前立腺癌が疑われたが、それ
以外に胸部〜骨盤腔内に明らかな腫瘍性変化は認めなかったため前立
腺癌が疑われた。
泌尿器科に紹介し骨盤 MRI でやはり前立腺癌が否定できないと診断さ
れ、家人と相談の上ビカルタミドの内服が開始された。ADL 低下に伴
うせん妄の出現で、栄養摂取にも障害がきたしてしまい、低栄養状態
も併診していた。これに関しては NST の介入を依頼し、栄養改善に努
めるとともに、栄養障害のために認めたビタミン B1 欠乏に対しアリ
ナミン F、亜鉛欠乏に対しポラブレジンクを投与し補正を行った。低
カリウム血症に関しては栄養摂取がきちんと出来ていたころはカリウ
ムの内服薬での補正を要しなかったが、栄養障害出現後低カリウムが
再燃傾向であったためカリウム製剤を調整した。
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