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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (114 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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全身症状を伴った例はなかった。

皮膚反応は、1 回目接種後では M 社製ワクチンを受けた 8 例、P 社製
ワクチンを受けた 5 例に、2 回目接種後では M 社製ワクチンを受けた
4 例、P 社製ワクチンを受けた 5 例にみられた。これらの症例の詳細
を 2)にまとめた。

(2)P 社製ワクチンによる皮膚反応

麻疹型 <Morbilliform/Erythema multiforme>:症例 16〜19:この型
の皮膚反応は、発症年代に偏りはなかった。症例 16 は、1 回目接種
20 日後に麻疹型の皮膚反応を発症した。症例 17〜19 は、2 回目接種
7〜22 日後に麻疹型の皮疹を発症した。麻疹型の皮膚反応の特徴とし
て、豌豆大前後の軽度浸潤を伴う淡紅色斑が多発し、丘疹が混在して
いた。これら症例の麻疹型の皮膚反応は、3 つのタイプに分けられる
かも知れない:比較的大きさの揃った紅斑が手足と四肢遠位部位に限
局する(症例 16、図 7)、皮膚反応が躯幹に少なく四肢に多発する
(症例 17)、M 社製ワクチンと同様に顔面、躯幹、四肢に及ぶ全身性
反応(症例 18、19)。M 社製ワクチンの麻疹型皮膚反応に比べると、
P 社製ワクチンの麻疹型皮膚反応としての皮膚症状は軽かった。血液
検査で、異常値を示した症例はなかった。全症例とも、プレドニゾロ
ン治療を施行し(20〜30mg/日を 5 日間、10mg/日を 5 日間)、皮疹は
消退した。

考案:当該症例の麻疹型は、3 つのタイプに分けられる:顔面を含む
全身に軽度浸潤を伴う淡紫紅色斑が播種する全身タイプ(症例 7、
8、18、19)、手足と前腕と下腿の遠位部に限局する肢端優位タイプ
(症例 16)、四肢に多発し躯幹では散在する四肢優位タイプ(症例
17)。いずれのタイプでも躯幹四肢の紅斑は、融合傾向を示さなかっ
た。皮疹の数や分布の違いは、免疫応答能に起因しているのかも知れ
ない。

麻疹型の皮疹は、遅発性大型局所反応型、蕁麻疹型に次いで、3 番目
に多いとされているが 2)3)、薬疹、ウイルス性発疹症、全身性エ
リテマトーデス、シェーグレン症候群などと鑑別する必要がある。

追加調査は不可能である。ロット/バッチ番号に関する情報は入手で
きない。これ以上の追加情報は期待できない。

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