資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (237 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html |
出典情報 | 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
悪し始め、3 月 1 日から再度の大量グロブリン療法の実施に至った。
しかし、3 月 2 日に、左足関節以下の色調不良はさらに増悪し、造影
剤増強CTでも動静脈血流の途絶を認めた。
足部の減張切開術が追加されたが、手術中の所見で筋肉の壊死傾向が
強く血行再建困難が認められ、左下腿の切断術に至った。
大量グロブリン投与後の一時的な病状の改善が再度血栓傾向を来す可
能性を懸念し、出血リスクに関わらず、同日よりフォンダパリヌクス
の皮下注射を開始した。
幸い大量出血などはなく、血栓症と思われる症状の再燃もなかった。
血小板数は正常レベルに回復し、凝固異常も改善傾向を示した。
3 月 9 日、DOAC を開始したが、血栓や血小板減少の再燃なく、各創部
の処置及びリハビリテーション継続目的に 4 月 12 日に整形外科に転
院となった。
それ以降、我々は抗凝固療法を継続したが、患者は凝固異常や血小板
減少はなく、経過良好であった。
現在は、凝固検査は完全に正常化を示しており、血球数も貧血が残存
するが、その他は安定している。
抗凝固療法に関しては、我々は、中止可能かどうかの知見を得られな
かった。
発現時の事象の重症度より、大手術などその他の処置が予定されない
限り、我々は原則として中止せず治療を継続すると決めた。
患者は整形外科で壊死部や術創部に植皮術施行され、今後の創部の治
療やリハビリテーションの為、貴院に転院となる予定である。
我々は抗凝固療法の継続を期待している。みなさまのご協力に深く感
謝します。
237