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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (655 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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本報告は、以下の文献を情報源とする文献報告である:「若年男性に
おける COVID-19 mRNA ワクチン接種後の軽症心筋炎 3 症例の病理組織
学的検討」、第 70 回日本心臓病学会学術集会、2022 年、第 70 回、
92 ページ。

[背景]COVID-19 mRNA ワクチン接種後の稀な有害事象として心筋炎
の発症が報告されている。ヨーロッパ、米国および日本からの報告に
よると、2 回目ワクチン接種後の若年男性における発症が他の年代に
比べて約 10 倍多いが、その理由や詳細なメカニズムは不明である。

[症例]COVID-19 mRNA ワクチン 2 回目接種後(2〜3 日後)に症状、
血液データ、心電図および心血管核磁気共鳴画像報(CMR)から臨床
的に心筋炎と診断された若年男性 3 症例(10 代および 20 代)に対し
て心内膜心筋生検を施行した。

組織所見は、ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色ではいずれも炎症
細胞浸潤は軽度であったが、免疫染色により免疫介在性の機序が示唆
された(Table:3 症例の組織学的所見のまとめ)。
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心筋炎
全例の心筋生検組織を用いた網羅的 PCR 解析では、SARS-CoV-2 を含
むウイルスゲノムは検出されず、COVID-19 mRNA ワクチン関連心筋炎
の確定診断に至った。

集中治療室での数日間の経過観察後、すべての患者は合併症なく軽快
退院した。

[結論]軽症であっても COVID-19 mRNA ワクチン関連心筋炎の短期お
よび長期予後は不明である。診断の確立や病態解明のために組織学的
検討が重要であり、可能であれば心筋生検が推奨された。本発表で
は、病理組織学および文献的考察を加えて報告する。

病理組織学的所見

主な炎症細胞の種類:リンパ球、心筋細胞壊死:なし、間質の炎症細
胞浸潤:軽度、心内膜の炎症細胞浸潤:軽度、間質の線維化:軽度、
置換性線維化:なし、心内膜下の線維化:中等度

免疫組織科学的所見

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