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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (159 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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た。

COVID−19ワクチンに関連する脊髄炎やその他の神経障害が、
他の以前の症例では、ワクチン接種の 1 から 2 週間後の間の約 10 日
目に発現していることを考えると、今回の症例は、ワクチンに関連し
た合併症の時間的経過に従うと考えて合理的である。

加えて、COVID-19 に対する利用可能なワクチンは、mRNA ワクチンを
含む:BNT162b2、mRNA-1273、およびアデノウイルスベクターワクチ
ン:ChAdOx1nCoV、Gam-COVID-Vac である。

近年、BNT162b2 と ChAdOx1nCoV 間の神経学的合併症を比較する、英
国での大規模集団ベース研究では、それらは有害反応の異なるリスク
があることを示した[4]。

当該試験では、2 つの種類のワクチン関連の合併症には、異なる機序
が根底にあることを示唆した。さらに、AQP4Ab は、NMOSD の主要な疾
患特有バイオマーカーであり;同時に、AQP4Ab は、NMOSD において、
星状膠細胞の損傷に直接的な役割を果たす。

AQP4-IgG 陽性 NMOSD の病態生理学的背景は、星状膠細胞の溶解(脱
髄でなく)が根底であり、それは、MOG-IgG 陽性 NMOSD と呼ばれる、
他のサブタイプの NMOSD である。

臨床的に、AQP4-IgG の血清学的状態は、国際診断基準に取り込まれ
ている。

これらの点において、本症例は、BNT162b2 に関連する AQP4-IgG 陽性
NMOSD の最初の兆候として重要である。

本症例では、患者はCIDPの病歴があった。免疫グロブリン静脈療
法後、患者は回復し、およそ 17 年間再発の経験はなかった。加え
て、CIDP発現の 1 ヵ月前、患者は自動車事故のため、頚椎捻挫を
罹患していた。

著者は、このエピソードが今回の NMOSD の病態生理学に関連したかど
うかについては定かでなかった。少なくとも、著者は、患者には、外
的要因をきっかけに体液性免疫反応を引き起こす素因があったと考え
た。さらに、今回の症例は、頸髄の Gd-増強病変が、左側柱に優位に
局在した所見によって特徴づけられ、それは、ワクチンの接種の肩側
であることに一致した。局所の炎症反応は、患者の左腕には発現しな
かった。この特徴は偶然の一致であるかもしれないが、それは病態生

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