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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (817 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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た。微小血管は鬱血して、膨張した。増加した好酸性心臓筋原線維束
は局所化された、そして、これらの束はルクソールファストブルー
(LFB)染色でハイライトされた。LFB 染色は、心筋細胞領域で繊維
全体に広がっていて、収縮帯壊死を示している多くの不規則な濃い青
波形の収縮帯も示した。重大な炎症細胞浸潤または線維性病変は、心
臓標本で発見されなかった。さらに、抗- SARS-CoV-2 スパイク・グ
リコプロテインのための IHC は、心筋細胞で陰性だった。腎臓に、糸
球体毛細血管と求心性/輸出細動脈の中のフィブリンと血小板血栓だ
けでなく、病巣中間部の出血のあることがわかった。CD61 陽性血栓
は、副腎被膜下領域の小さな血管と細動脈で認められた。IHC 染色が
糸球体房と毛細血管で部分的に抗 C4c 抗体のために積極性を示した
が、腎尿細管の柔組織と同様に、評価するのが難しかった。ジョーン
ズ細片(過ヨウ素酸メテナミン銀)染色で、糸球体の若干の領域で、
糸球体基底膜の拡大した内皮細胞下スペースが認められた。微小血栓
は、肝臓、すい臓、大脳皮質、小脳および脳橋でも認められた;しか
し、虚血性変化は示されなかった。内皮でおおわれている血栓は、テ
ストされた器官のいずれにも認められなかった。これらの器官の血栓
形成に関係する血管の血管直径は、心臓におけるそれと類似してい
た。肺において、肺毛細管はうっ血していた、そして、肺水腫が示さ
れた。出血性病変は、上矢状静脈洞の外側小腔と脾臓の柔組織の被膜
で見つかった。感染症(例えば全身性硬化症と腎症を含む炎症細胞浸
潤または自己免疫疾患)と関連した明白な結果がなかった。ウイルス
隔離テストは、心嚢液で少しのウイルスも検出しなかった。剖検時の
死後の変化のため、彼女の血は、自己抗体、トロンボスポンジン 1 型
モチーフによるディスインテグリン様およびメタロプロテイナーゼ、
メンバー13(ADAMTS13)活性と血小板のような要因を、生化学的に見
つけるため検査されなかった。上記のように、複数の器官、主に心臓
において、血小板微小血栓が検出された、そして、他の器官への損傷
は制限された。したがって、突然死は心臓病患者であったことが起源
と考えられた。結論としては、これは、血栓性微小血管症様の複数の
全身性血栓が BNT162b2 mRNA ワクチン接種後の詳細な組織病理学的分
析で示された死後症例の珍しい報告である。肉眼的に、固有心筋出血
は観察された、そして、固有血栓分布の組織病理学は TMA のそれと類
似していた。まれであるが、致命的な副反応がワクチン接種の後に起
こるかもしれないことを心にとめておくことは重要である。そして、
ワクチン接種後の慎重な追加調査が重要である。

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