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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (92 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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2021/10/30、心筋炎の疑いとして病院を紹介/受診した。受診前 1 ヵ
月間に特に先行感染はなかった。sick contact はなく、COVID-19 感
染歴はなく、既往歴も特記事項はなかった。来院時、バイタルサイン
に異常はなく、全身状態良好で、症状も軽快していた。しかし CK:
252 U/L、CK-MB: 7.9 ng/mL、troponin T: 0.351 ng/mL、NT-proBNP:
127 pg/mL とすべて高値であり、前医と同様に ST 上昇を確認した。
心臓超音波検査でも LVEF 61.7%と低下はなく、心嚢液貯留はなかっ
た。しかし壁運動異常が疑われる所見であり、新型コロナウイルスワ
クチン接種後の心筋炎疑いとして患者は経過観察のため病院に入院し
た。その後症状の再燃、心不全徴候の出現もなく経過した。血液検査
では心筋逸脱酵素は peak out し、第 6 病日(2021/11/04)には CK:
79 U/L、CK-MB: 1.0 ng/mL、troponin T: 0.008 ng/mL、NT-proBNP:
31.0 pg/mL と正常化した。

第 3 病日(2021/11/01)、心臓超音波検査では臓壁運動異常が残存し
ていた。

第 6 病日、壊死心筋の評価のため心臓造影 MRI を実施した。MRI 所見
は心基部中隔から下側壁にかけての軽微な dyskinesis を認め、black
blood T2WI 2 腔像で心基部から中央部、側下壁にかけて信号の上昇
があり、心尖部にも同様に信号上昇が確認された。T1 mapping では
中隔下壁で一部 T1 値の延長が確認された。遅延造影 PSIR 像では心基
部から中央部、側壁から下壁、中隔下壁に中層主体の造影効果が確認
され、新型コロナウィルスワクチン接種後心筋炎/心膜炎として矛盾
しない所見であった。心筋の浮腫性変化または心筋の壊死であるかに
ついては、T2WI、T1 mapping、遅延造影では一致せず判定困難であっ
た。

第 7 病日、上記評価後に臨床所見の改善により患者は退院した。退院
後は 1 ヵ月後に造影 MRI フォローの方針であった。

2022/10/05、COVID ワクチンの接種前の 4 週間以内にその他のワクチ
ン接種があったかどうかは、不明と報告された。

ワクチン接種 2 週間以内に投与した併用薬はなかった。

患者の他の病歴はなかった。

有害事象に関連する家族歴はなかった。

2021/10/29、心筋炎が発現した。

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