事象の転帰は「心電図をとったと思います。が、すぐに意識消失した
ので救急車を呼んで、蘇生もはかったと思います」（報告の通り）を
含む治療で死亡であった。

2022/07/12（昼食後又は嘔気が出た 17:00 頃）、患者は心筋梗塞の疑
いを発現した。

報告医師は事象を重篤（死亡）と分類し、事象と BNT162b2 間の因果
関係は評価不能とした（偶発的に起こったかもしれない）。

報告者は、事象は緊急治療のため緊急治療室への来院の結果となった
と述べた。

2022/07/12、事象の転帰は心肺蘇生術を含む治療で死亡であった。

剖検は実施されなかった。

経過：

2022/07/12 10:00 頃、4 回目のコミナティ筋注を受けた。12 時頃昼
食をいつものように摂り、15 時 30 分頃から頭痛、38 度の発熱あり、
16 時頃息子さん、夫に付き添われて来院。胸部 X 線写真は異常なか
ったので、コミナティによる発熱、頭痛と考えロキソプロフェン
（60）1 錠屯用 8 回分を処方して帰宅して頂いた。（これが報告者の
最後の診療であった）。

帰りの自家用車内で嘔気が出て、1 時間ほど車内と車庫内で休み、18
時頃に 2 回嘔吐して意識を失った。息子さんが救急車を呼び、心肺蘇
生を受け、病院に搬送された。同院でも数回心室細動になり、AED
（自動体外式除細動器）を使用したという。死後、同院で CT scan を
撮り、他に死亡の原因がなく、臨床経過から心筋梗塞による死亡と診
断された。

考察：

報告者も、心筋梗塞が直接死因という診断に同意した。心筋梗塞がコ
ミナティによるものかは不明。はじめの症状である発熱、頭痛はコミ
ナティによる可能性は大きいと思う。息子さんは「17 時から嘔気が
あり、18 時に嘔吐した。吐物に昼食のキュウリがあった。」と言
う。心筋梗塞でも嘔吐を主訴にすることがある。が、昼食を吐いたの
だから、昼食からあまり時間の経っていない時（13 時から 15 時くら

559